CORESERVER V2 には始めから Python がインストールされていますが、バージョンが 3.8 と古いので、現在最新のバージョン 3.10 をインストールしてみます。
インストール環境の作成
CORESERVER V2 はレンタルサーバーなので、当然スーパーユーザーでインストールできないので、ユーザーのホームディレクトリーにインストールしていきます。
まずは、ユーザーのホームディレクトリーにインストール先の .local ディレクトリーを作成します。
$ mkdir .local
次にソースコードを入れるディレクトリーを作成します。
$ mkdir .local/tmp
libffi のインストール
libffi がない状態で Python をインストールできますが、使用するライブラリによって次のエラーが発生する場合があります。
ModuleNotFoundError: No module named '_ctypes'
そのため、Python をインストールする前に libffi をインストールします。
$ cd ~/.local/tmp
$ wget https://github.com/libffi/libffi/releases/download/v*.*.*/libffi-*.*.*.tar.gz
$ tar xvf libffi-*.*.*.tar.gz
$ cd libffi-*.*.*
$ ./configure --prefix=$HOME/.local
$ make
$ make install
ソースコードのダウンロード
まずは、Python の公式サイトから圧縮されたソースコードのファイルをダウンロードして展開します。
$ cd ~/.local/tmp
$ wget https://www.python.org/ftp/python/3.10.*/Python-3.10.*.tgz
$ tar xzvf Python-3.10.*.tgz
ビルドとインストール
展開したファイルのディレクトリーに移動して、ビルドします。このとき、prefix オプションで先ほど作成した .local ディレクトリーを指定します。また、先ほどインストールした libffi を読み込むため LDFLAGS を指定します。
$ cd Python-3.10.*
$ ./configure --prefix=$HOME/.local --enable-optimizations LDFLAGS="-L$HOME/.local/lib64 -Wl,--rpath=$HOME/.local/lib64"
$ make
$ make install
確認とシンボリックリンク
インストールが完了すると .local/bin の中に python3.10 という実行ファイルができているので、次のコマンドで確認してみます。”Python 3.10.*” と表示されれば完了です。
$ python3.10 -V
Python 3.10.*
次に、python コマンドで python3.10 が実行されるようにシンボリックリンクを作ります。
$ cd ~/.local/bin
$ ln -s python3.10 python
シンボリックリンクが正しく作成されていることを確認します。 同様に “Python 3.10.0” と表示されれば完了です。
$ python -V
Python 3.10.*
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